太宰治– tag –
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評論
三島由紀夫の嘆きについて考える ③
三島由紀夫の嘆きについて考える ③ 例えば、三島由紀夫が「日本人はみなマーチャントになってしまった」と嘆けば、僕は絶対にマーチャントにはなるまいと思うし、丸山健二が「人はすべからく個と孤に生きるべし」と言えば、その通りに生きたいと思うのです。それもただ何となく思うのではなく、ひたすら実行しようとするのだから大変です。そのおかげで、家族や友人たちに多大の迷惑をかけてしまいましたが、それはまあ、仕方のないことだったように思います。 -
小説
自分の小説を手にして ②
自分の小説を手にして ② そうして一年ばかりが経ったとき、友人の父親に路上で掴まりました。どういうわけか、彼は僕の秘密のはずの“計画”を知っていたのです。そして、本気なのか、と僕に訊いたのです。僕も仕方なく、本気ですと答えました。すると彼は恐ろしく真面目な顔をして、わかった、受ける気なら受けてみろ、そしてもし君が受かったら、自分は逗子の町中を逆立ちして歩いてやる、とおっしゃったのです! -
人生について
読書で得られるものとは? ④
読書で得られるものとは? ④ 例えば、太宰治です。僕は彼が大好きです。十代の中頃に読み始め、二十代には太宰を気取るようになり、その後に少し目が覚めたものの、この年になっても太宰は特別な意味を持つ作家なのです。 -
人生について
破滅への道? ②
破滅への道? ② そして僕が75歳の時に、つまり今から5年ほど前に、大変化が柏艪舎に訪れました。
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