健康の秘訣? ②
しかしそれは錯覚です。僕はそれ以上に大きな打撃を受けているのです。何かと言うと、僕は今回入院した時に、頭の血管を一本潰していることがわかったのです。右目の奥にある血管で、どうやら最新の記憶を扱っているらしいのです。医師は一、二年待てば新しい血管ができるから、と言ってくれましたが、いまだ残念ながら戻ってきてはいません!
それから、最近になって左耳が聞こえなくなりました。医者に行ったのですが、救いようがないということで諦めました。そんなことでいろいろあるのですが、しかしどれを取っても自分だけのことで、僕が知らん顔をしていれば誰も気が付きません。完全復活と言っても通るくらいなのです。
これは、僕が意図してそうなったのではありません。自由にしていたら、結果的に今のような僕がいると言ったところでしょう。僕が今、病気なんか気にするなと言ったところで、何の意味もありません。それはよくわかるのですが、しかし、僕の両親は“生長の家”の信者でした。当時の軍人たちから支持されていた新興宗教で、僕の家にも『生命の実相』という教本が並んでいたのを覚えています。
しかし両親から、生長の家について聞いたことは一度もありません。ただ僕はその『生命の実相』を勝手に読んでいたのです。20代の僕であれば何の不思議もありません。僕は出来る限りの本を読もうとしていたのですから。
僕にとって、その書籍は大きな意味を持っています。全40巻ほどで、教祖谷口雅春のすべてが描かれています。僕が日本の宗教人の作品を読むなど信じられないかもしれませんが、キリスト教の教えにがんじがらめになっていた僕としては、「人間は神の子である。人間本来罪なし」と説く『生命の実相』にすっかり参ってしまったのです。
以上のことは僕の20代の出来事ですが、「人間に本来病なし」と説く谷口雅春の言葉は僕の思いに共鳴し、以後長く僕の生きる上での指針となったことは事実です。(ただし、生長の家とは無関係です)
まあ、僕はそうして80歳まで何とかやってきました。今は元気ですが、いつどこでどうなるかはわかりません。わからない以上、自分でくよくよ思い煩うのはおかしいでしょう。生死一如と考えていれば済むことだと僕は考えます。皆さんのご意見を聞きたいところですね。
『新編生命の實相 第1巻 総説篇・光明篇』
谷口 雅春 著