幸せですか？ ①
さて、今回は少し話題を変えたいと思います。「幸せですか？」でいかがでしょうか。
実を言えば、僕は今、自分が幸せなのか不幸せなのかよくわかりません。夜寝る時には幸せだと感じていたのに、朝方、悲しい夢を見て涙混じりで目覚めたりすると、一日中、その思いに捉われたりします。老人は持久力がなく、いろいろな思いに翻弄されて収拾が付かなくなる、と言う話を聞いたことがあります。
皆さんはいかがですか？ 持久力が枯渇するというのは、本当に困ったものですね。僕が現在、若い頃と同じようにしていることは、毎日運動することだけです。この運動だけは毎日欠かしたことはなく、雨の日などは家の中をぐるぐる歩き回っています。一日、１万歩以上が目安で、これは20代からやっていることなのですでに半世紀以上が経っています。
しかしそうは言っても、若い頃は一日に何時間も走り、途中でボクシングや空手の練習、腕立て伏せ、全力疾走などをふんだんに取り混ぜていたのですから、今とは全然違うといえば違いますね。つまり、僕が言いたいのは、形として続けているということです。
食事も、未だに腹いっぱい食べてはいるのですが、若い頃のように、ラーメン、餃子、レバニラ炒め、炒飯の四点セットをペロリとしていたことはもう不思議としか言いようがありません！ 今では、この半分を食べるだけで精一杯です。
睡眠はどうか？ 実はこれが悩みの種なのです。今は九時間ほど寝ています。これまでは６から７時間が普通でした。ところが3年前に脳梗塞で入院してから、睡眠時間が一気に増えたのです。これがどうにも気に食いません！ しかしよく、気がつくと眠っているのです。
酒も駄目になりました。今ではビール一杯でもう降参です。これはどうやら耐久力と関係しているらしく、今は飲み会と聞くだけでげんなりしてしまうのです。僕はあまり飲むほうではありませんでしたが、ビール一杯かと思うと、会に出席するだけでも億劫になってくるのです。
そういうわけで、年を取って幸せになることなど皆無ではないかと思っていたのです。そしていざなって見ると……何とも悩ましい限りです。若い頃に感じていた幸せ感は今はほとんどないものの、それとは逆に、たまさかに感じる幸せ感の受け止め方が全く違ってきたのです。
