人生について– category –
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鎌倉学園と剣道 #1
鎌倉学園と剣道 #1 ちょっと話題を変えて、中学時代の話を。神奈川県の逗子に実家があり、僕は53歳までそこで暮らしていたのだ。中学・高校と鎌倉学園に通った。高校三年の夏にアメリカへ一年間留学したので、丸六年間鎌倉学園にいたわけではないが、僕の中では、学園を卒業したと思っている。後輩には桑田佳祐がいて、誰もが、彼と同じ学校だぜと自慢するものらしい。 -
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宗教と僕 #3
宗教と僕 #3 新興宗教に関して思うことだが、日本人はだいたい、信者と無関心派の二種類に大別されるようだ。僕はしかし、その宗教に関心を持ちながらも、無信者でいる人が必要なのではないかと思うのだ。 -
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宗教と僕 #2
宗教と僕 #2 一週間ほどして、彼らは全く変わらないことを口にした。この世が彼らの教えで満たされるのは間違いない。あなたは何を疑っているのか。入信すればそれが真実であることがわかる、云々。そうすると僕が返す。そんなに確実に、まるで夜が明けて朝が来るようにそんな世が来るのなら、何故入信にそんなに拘るのか、そこがあなた方の信仰の一番油断のならないところだ、云々。 -
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宗教と僕 #1
宗教と僕 #1 大学生で、三鷹に下宿していた頃の話だ。僕は吉祥寺生まれで、六つの時に逗子へ移っている。したがって当時はまだ知人が三鷹や吉祥寺周辺にはいたのだ。その内の一軒で下宿していた頃の話である。 -
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僕のヒーロー長嶋茂雄 #2
僕のヒーロー長嶋茂雄 #2 そんなことがあってしばらくしてから、僕はオークラ・ホテルの会合に呼び出され、夜中の十一時頃に、地下の駐車場に向かって歩いていた。人は誰もいない。無機質な蛍光灯が点っているだけで、地下の細長い通路が五十メートルほど続いている。と、行く手のドアがサッと開き、イガグリ頭の中年の男が入って来た。薄いブルーのスーツだった。似合っているなと思った。 -
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僕のヒーロー長嶋茂雄 #1
僕のヒーロー長嶋茂雄 #1 今回は話題を変えて、野球の長嶋茂雄選手の話をしましょうか。僕にはいろいろと素敵な有名人がいるが、この長嶋さんだけは別格なのだ。年齢も彼が少し上で、似通っている。彼が大学時代に神宮球場で活躍していたころからのファンだった。 -
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恩師 矢野浩三郎さんの思い出
矢野浩三郎さんの思い出 翻訳業の僕の師匠、矢野浩三郎さんについて語ってみたい。と言って、僕はさほど矢野さんのことを知らないのだ。何しろ知り合ったときはまだ大学時代で、矢野さんは「矢野著作権事務所」を作るなど極めてお忙しい方だった。一方の僕はまだ大学の八年生(!)で、剣道に熱中している時だったので、矢野さんから見ればたぶん、翻訳の話もしないおかしな男だったことだろう。 -
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どこで暮らすか 住む場所の決め方は? ④
どこで暮らすか 住む場所の決め方は? ④ 誰かが僕に言いました。「あんたは冬が嫌いだと言っているが、よく聞くと、結局は冬道の運転が嫌なのではないか。だったら市内に引っ越してくればいいじゃないか」と。僕はうん? と思いました。当別の山の中に住み、毎日往復三時間かけて行き来している。それを辞めればいい、だって? -
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どこで暮らすか 住む場所の決め方は? ③
どこで暮らすか 住む場所の決め方は? ③ とまあ、漫画チックに言えばそうなるわけで、僕は在札幌の2年目からは、皆さん(!)と同じく、春こそが我が最愛の季節になったのです。今日は3月の5日です。さっきランニングから戻って来たところです。当別も雪が少なくなり、葉の落ちた木枝を見ると、もうきちんと春の装いを枝先に凝らしています。ああ、これから春か、そう思っただけで全身が沸き立つほどの熱気に包まれます。 -
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どこで暮らすか 住む場所の決め方は? ②
どこで暮らすか 住む場所の決め方は? ② そしてそのために、僕にとっては大きな変化が生まれたのです。僕は晩秋が一番好きな季節でした。今考えると、その“晩秋”の意味そのものがすこぶる曖昧ですよね。夏とは違って町の風情も寒々とし、木々の葉も落ちて物音も絶えがちになる。寒いと言って肩をすぼめる人もいるでしょう。