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翻訳家の事件簿-最終章 書き足し事件 #1
翻訳家の事件簿-最終章 書き足し事件 ① 話は違うが、翻訳で最後の章を30ページほど書き足した例をお話したい。それは某大手出版社から依頼された英国ミステリーだった。ミステリーと言っても、ドンパチやり合うような物ではなく、登場人物たちの心理描写がぶつかり合う深刻な作品でした。 -
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恩師 矢野浩三郎さんの思い出
矢野浩三郎さんの思い出 翻訳業の僕の師匠、矢野浩三郎さんについて語ってみたい。と言って、僕はさほど矢野さんのことを知らないのだ。何しろ知り合ったときはまだ大学時代で、矢野さんは「矢野著作権事務所」を作るなど極めてお忙しい方だった。一方の僕はまだ大学の八年生(!)で、剣道に熱中している時だったので、矢野さんから見ればたぶん、翻訳の話もしないおかしな男だったことだろう。 -
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僕の翻訳流儀 英語の原文との距離感
僕の翻訳流儀 英語の原文との距離感 文藝翻訳とは、普通は長いものです。もちろん短編もありますが、名前を残している作家には長編作品が多いいようです。その長編作品もただ長いだけでなく、一大巨編になっているのです。 -
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山本光伸の翻訳教室 ⑨
山本光伸の翻訳教室 ⑨ ☆訳者と読者 翻訳家は自分の訳した原文をどれほど覚えているものだろうか。個人差があって当然だが、私はほとんど覚えていない。 -
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山本光伸の翻訳教室 ⑧
山本光伸の翻訳教室 ⑧ ☆距離 文芸翻訳にとって大切なものは、原文と訳文との距離感だろう。初心者であればあるほどほどこの距離感に無頓着で、テキストが何であれ、自分のリズムでしか訳せない。 -
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山本光伸の翻訳教室 ⑦
山本光伸の翻訳教室 ⑦ ☆原作の香り 文芸翻訳家志望の方の中には、原作の香りを生かした翻訳をしたいと考える人が多いようだ。 -
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山本光伸の翻訳教室 ⑥
山本光伸の翻訳教室 ⑥ ☆automatically 私は副詞の訳し方がいちばん難しく、だからこそいちばん面白いと思っている。 -
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山本光伸の翻訳教室 ⑤
山本光伸の翻訳教室 ⑤ ☆文法について 乱暴な言い方かもしれないが、文法に拘る方で翻訳家として一本立ちした人を見たことがない。 -
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山本光伸の翻訳教室 ④
山本光伸の翻訳教室 ④ ☆文芸翻訳家への近道 言うまでもなく、近道などあるわけがなく、より“確実な道”と言い換えるべきだろう。 それは、自分で小説を書いてみることである。 -
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山本光伸 翻訳教室 ③
山本光伸 翻訳教室 ③ ではついでにもう一つ、スティーヴン・キングの秀逸な短編『ウェディング・ギグ』(The Wedding Gig)の中に、次のような一節があります。この短編は、妹思いの愛すべき小悪党スコレィの、大いに愉快で、ちょっぴり切ない物語です。