幸せな人生とは ①
今回は、「幸せな人生とは」という問いを考えてみましょう。これは難しい質問ですね。千差万別のアプローチがあるため、一概に言い切れることではありません。僕は今と昔の幸福感について、のんびりと!考えてみたいと思います。
昔の最高に幸せな生き方とは何だったのでしょう? 自分の好きなことをするのが幸せだったのか。自分を堪えて親の言うことに従うのが幸せだったのか。あるいは、世間のつまらない常識に抗うことが幸せだったのか。そんなことじゃない、と言う人もいれば、その一つずつに頷く人もいるでしょう。
僕はしかし、ほとんど過去にはこだわりません。そして問題は、現在にもこだわらないと言うことです。そう、僕が最も重視するのが将来なのです。将来が良くなるのなら、現在の不自由は我慢できる。僕はずっとそう思っていたのです。したがって現在を軽視する癖がついてしまったのです。
しかしそれは、共産主義の生き方と同じではないか、と急に気づいたのです。現実がそれほど緊急事態でない時には、まったく気が付きませんでした。65歳を過ぎた頃から生活がおかしくなり始めたのに、僕は現状を把握できず、将来に目を向けたまま貧困に耐えていたのです。
共産主義者ならそれで満足するのかもしれません。だけど民主主義者はどうしたらいいのか? 民主主義の根幹は、過去の問題を暫定的に修復・改正しながら将来を目指すのです。こんな自明の理を忘れていたなんてとても信じられませんでした。僕は根っからの民主主義者だと思っていましたから。
(幸せな人生とは②へつづく)